hdoの遊戯王blog

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自己紹介がてら好きなラノベを5つ紹介してみる〜みやび編①〜

 ①わたしたちの田村くん (電撃文庫

中学生活最後の夏」という魅惑のフレーズに浮かれるクラスから取り残されていた田村くんの前に現れたのは、進路調査票に「故郷の星へ帰る」と書き続ける不思議少女系、松沢小巻だった。受験直前のバレンタインデー、田村くんの部屋に投石して窓を粉砕&チョコを誤爆したのは、学年随一の美少女にしてクールなツンドラ系、相馬広香だった。そんな変わり者の女の子二人と、空回りしながら奮闘する田村くんが贈る、おかしくてちょっと切ないラブコメディー。

ギャルゲーからライトノベルに移った、竹宮ゆゆこ名義のデビュー作。

田村くんが可愛い女の子を救う!だけじゃない、ヒロインの成長が感じられる物語。一歩踏み出す人への敬意と、あたたかみに満ちています。

誰かを幸せに“する”なんていうのは傲慢なことなのかもしれない。

少なくとも本作のヒロインたちは自分で幸せになれる力を持っています。

 

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②声で魅せてよベイビー (ファミ通文庫)

“孤高のハッカー”を名乗る高校生・広野は、尊敬する“おっちゃん”のOSマニュアルを入手するため、同人誌即売会に乗り込んだ。場内の熱気に圧倒されつつも何とか目的を果たした広野。だがしかし、そんな彼の前に自称“腐女子”の声優志望少女・沙奈歌が現われ、しかも広野は、成り行きで彼女の恋の“エチュード”の相手をすることに! 目指せ“本番アリ”!恋と声に身悶えする、第8回えんため大賞佳作受賞の三次元激LOVEミュージカル、いよいよ開幕!!

夢を見続けられる人と、そうでない人の話。ずっと前向きでいるのは辛いし、どうしても周りが気になってしまう。そこで腐って、潰れてしまうも多い声優業界で、それでも誰かを魅せるということ。

恋愛でも創作でも、ファンになってもらうのは難しい。

ものづくりの経験がある人なら、共感できるシーンも多いはず。

 

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③[映]アムリタ (メディアワークス文庫 の 1-1) 

自主制作映画に参加することになった芸大生の二見遭一。その映画は天才と噂されるつかみどころのない性格の女性、最原最早の監督作品だった。最初はその天才という呼び名に半信半疑だったものの、二見は彼女のコンテを読み始めた直後にその魅力にとりつかれ、なんと二日以上もの間読み続けてしまう。彼女が撮る映画、そして彼女自身への興味が二見を撮影へのめりこませていく。そしてついに映画は完成するのだが―。

天才は理解できないもの。経験の外側にいて、僕たちを俯瞰している。

故に、警戒する。恐ろしく感じる。

異様なパズルに触れたような気持ち。ファンタジーであり、ミステリであり、その上SF要素もある。それで話がまとまっているかというと、美しいほど精巧に組み立てられている。でも、どう扱ったらいいかわからない。

この本は彼女の舞台だろう。僕たちは彼女を見るしかない。

 

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④6番線に春は来る。そして今日、君はいなくなる。 (角川スニーカー文庫)

やりたいことが見つからず、漠然と都会を夢見る優等生の香衣。サッカー部のエースで香衣の彼氏のはずの隆生。香衣に一目惚れする学内唯一の不良・龍輝。ある秘密を隠すため、香衣の親友を演じるセリカ。4人が互いに抱く、劣等感。憧れ。恋心。後悔。あの駅で思いはすれ違い、一度きりの高校生活はとどまることなく進んでいく。「どうしてすべて手遅れになってからでないと、一番大事なことも言えないんだろう」これは、交錯する別れの物語。

 2017年のナンバーワン。スニーカー文庫とは思えない、あまりにもストレートな青春小説。卒業という分岐点の、もどかしく刹那的な景色を4人の視点からどこか懐かしく描いています。

懐かしくもなにも、僕はこんな青春を送っていないんですが。

作者の観察力の高さに感服です。

 

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⑤AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)

その日。教科書を忘れた俺は、夜半に忍び込んだ学校で彼女と出会った。教室に向かう階段の踊り場。冷たい月の光のスポットライトを浴び、闇を見据えている少女。美しい―。そこには、人を惹き付けるオーラを放つ青の魔女がいた。…いや待て、冗談じゃない。妄想はやめた。俺は高校デビューに成功したんだ!そのはずだったのに、この妄想女はッ!「情報体の干渉は、プロテクトを持たない現象界人には防ぐことはできない」「何いってんだかわかんねーよ」実はだいたい理解できていた。

高校デビューを目論む男子高校生と、中二病を引きずってきたような美少女の出会うどこかでみたようなボーイミーツガール。でも僕は俄然こっち派。

中二病ってネタにするには生々しいし、世間との関わりがあるので、突っ込むと人がどう規定されているかっていう社会問題になって難しいですよね。

読後、その前に読んだ辻潤全集の「世の中が甘くない事を恥じる大人になりたまえ」が頭によぎりました。今でも痛いです。

 

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